店主の見たオモロイ人々
レストランなんて商売をしていると、日々色々な人と出会う。皆な楽しく飲んで食って帰って頂ければそれでいいのだが、お客さんの行動やお客さんの会話などの中になかなか強烈な印象を与えてくれるユーモアが時にこちらを爆笑させてくれる。
このコーナーはそんな当店を訪れたユーモアたっぷりのオモロイ人々を紹介していきます。
クレーマー クレーマー
先日、ご来店いただいたお客様は某大手電機メーカーのお客様相談センター勤務。
いろんなクレームの窓口になっている。
そこで、いろんなクレームの話を聞いていたら、
ええ!?
そんな奴おらへんやろう

という話がいっぱい!!
おりしもM下電機産業で石油ファンヒーターの死亡事故があって回収騒ぎの中
じゃんじゃん電話が鳴るそうだ
「すみません、娘の結婚祝いに炊飯器をプレゼントしようと思ってるんですが。。。」
「はい、有難うございます」
「あの〜」
「はい?」
「炊飯器は大丈夫でしょうか?」
「はあ?」
「いや、スイッチ入れたら死んじゃったりしないですか?」
そんな奴おらへんやろう。。。
いや、スイッチ入れたらご飯が炊けますよ。
と言いたい所を堪えるのが必死なんだそうです。
また
「すみません。冷蔵庫の場所を移動させたんですけど」
「はい。」
「コンセント抜いてよかったんですよね。」
「はい、そうですね。移動させるなら抜かないと」
「感電とかしますか?」
「はぁ?」
「コンセント抜く時に感電とかしますかネェ?」
「いや、ただ抜くだけでは感電しないとは思いますが。。。」
「感電ってどんな症状なんですか?」
「はぁ、ビリビリとシビれて動けなくなったりとかですかねぇ」
「あのー、頭が痛くて、寒気がして、熱もあるんですが。。。。感電でしょうか?」
「はぁ、とりあえず一度病院で診ていただかれてはどうでしょう?」
風邪だと思いますが。。。の言葉を飲み込むのに苦労したそうです。
そして極めつけはコレ
「あのー!おたくのパン焼き機を買ったんですがっ」
「ハイ!有難うございます」
「パンを焼こうとして、材料を入れるときにイースト菌を吸い込んじゃったんですよー;;」
「はぁ」
「私、私。。。。」
「・・・・」
「パン人間になっちゃったりしませんか?!」

えぇぇぇ〜〜〜!!??
そんな奴おらへんやろう!!
。
トイレのジョー
先日、忘年会がありました。
1年ぶりの会でした。昨年にも忘年会をしてくれたグループが今年も忘年会を開催してくれました。
こういうのはすごく嬉しいです。
その事を幹事さんから伺って、1年前の忘年会の事を思い出しました。
ああ!あの時そんな事有ったなぁ!!
あの時は、皆さん、大変良く飲まれて。
そのうちの一人が酔い潰れてしまいました。
はじめはテーブルでグッタリしていたのですが、そのうち思い出したかのように
スクッっと立ち上がり、トイレに入っていった。
暫くの間、歓談してた他のメンバーも、あまり長い間帰ってこない彼を心配して
トイレのドアをノックする。
ドンドンドン!
「おーい、大丈夫かぁ?」
「ウ〜・・・・ン」
かすかに聞こえる返事
「おーい大丈夫かぁ?」
「・・・・」
やがて返事は無くなり心配したメンバーは更に激しくノックする
ドンドンドンドンッ
幹事さんが、聞いてきた。
「マスター、トイレの鍵はないんですか?」
「内側からしか掛けられないんですよ」
「困ったなぁ・・・」
「困りましたねぇ・・・」
するとメンバーの一人が
「この鍵ならこれで開くんじゃないですかね。マスター、つまようじ貸してください」
「え?はいはい」
ガチャッ
その人はあっさり鍵を開けてしまった。
おおぉぉ〜〜〜
歓声が上がる。
恐る恐る、ドアを開けて中の様子を伺う幹事さん。
ど〜っひゃっひゃっひゃっ
幹事さんは大爆笑!
「ジョーが居る・・ヒーッヒッヒッヒ・・・ジョーが・・・」
次々にトイレを覗きにいくメンバー達。
その都度大爆笑が起こる。
「ジョーっ、立つんだジョーォォ〜」
口々に丹下のおっさんになったメンバーが叫ぶ。
最初は怖がっていた女性メンバー達も覗きにいって大爆笑!
写真を撮っているメンバーも居る。
あの写真はどうなったのかなぁ???
写真は無いのでどんな感じだったかイメージ画を載せておきます
↓
トイレのジョー
島の伝統芸能は…
先日、スパイスハーブ史上最強の飲み会がありました。
お客様は八重山諸島は黒島から御来店。
その黒島の皆さんを囲む会でした。
甲子園で野球観戦を堪能した後、御来店。ひとしきりすると飲むペースが上がります。
やがて三線がはじまり、踊りが始まり、島の伝統芸能を披露してくれました。
あまりの物凄さに店主は思わずデジカメをパシパシと撮っていると
黒島のボスらしき青年が近寄ってきて店主にこう語りかけます
「ますたー!今日は有難うね。写真さぁ、インターネットにヨ…」
皆まで言わずとも分かってます。伝統芸能ですものね。
載せちゃマズイんですよね
「インターネットに、是非乗せてね!」
え?!<( ̄口 ̄||)いいんですか?
!わかりました!!載せましょう!載せますとも!
これが伝統芸能だ!
650円ですかぁ。。。
これは当店のお客様のお話ではありません。
先日ランチタイムの時間帯に近くのお店を通りかかった時に見つけました。
当店も昔はランチ営業をしておりました。
そう、だからOPEN当初は夜の営業は10時半ラストオーダー11時閉店だったなぁ。。。
でも、そのうち遅遅からのお客様とか、終電を気にしないお客様なんかが多い土地柄で
あったりとか、夜の営業時間がだんだんと延びてきて、お店自体もそういう雰囲気になって
きたので数年前にランチを辞めて、夜一本にしました。
そうそう、そういえば当店もランチをやってた頃は黒板にランチメニューを書いて表に出していた
ものです。
今から考えるとこんな事になることも考えられたわけだ。。。。はははは(⌒〜⌒ι)
↓
今日のランチ。
ビールを御注文
とある貸切の宴会での事。
幹事様は「白い巨塔」のモデルとなった某有名国立大学のT先生。宴会なのでビールの御注文が多い時には
ピッチャーという入れ物でお出しする
だいたい中ジョッキで5杯分取れるので、皆さん自身で注いでもらう形なのである。
その方が迅速に対応できるし、お客様同士でビールを注ぎ合う方が宴会としての
コミュニケーションも図れて一石二鳥ナノダ。
で、2時間の飲み放題が終って、時間が越えたところで御注文が入った。
「すみません、もう、飲み放題の時間2時間が越えちゃって。どうしましょう?」
「あ、そうですか。う〜〜ん。。。。」
暫く考え込む先生。顔はほんのりピンク色。
良く飲まれておられたからなぁ。少しお酒が回ったんだなぁ。
意を決したように店主を見据えて、T先生は言う。
「じゃあ、別料金でキャッチャーを一つ」

カードでお支払い
これはうちのお客さんではないんですが、店主がお店の営業が終って一杯飲みに行ったお店での事
ポレポレというお店のカウンターで隣になった女性の客。話しかけてくるので色々話をしていました。
このポレポレのマスターは沖縄のミュージシャンとも親交が深く、店主も何度か親交のある歌手の方と
遊びに来る事の有る店なので、当然お客様も沖縄の音楽やミュージシャンに興味のある人が多い。
この女性も沖縄音楽に興味があるらしく、マスターの掛けてくれる沖縄系のCDをBGMにいろいろと
沖縄音楽の話をするんですが、、、、
どうも酔っているみたい。
何度も同じ話題がリピートされるし、話の合間合間にマスターに向かって
「マスター、今日私お金持ってないねん。だからカードで払える?ウフ」
と聞いているのだ。
その都度マスターは
「ウン、ウン大丈夫だよ」
と諭すように言ってあげている。
4〜5回は同じ話のリピートとカードで支払いの話を聞いただろうか。
さすがに椅子の上でユラユラと左右に揺れだした自分の限界を感じたのだろうか
その女性は
「マスター、お勘定 カードでねウフ」
と言っておぼつかない手で財布の中から一枚のカードを取り出して
マスターに手渡した。
<( ̄口 ̄||)>
こ、これは。。。ヨドバシのポイントカードやん!
これでは払えないよ〜〜〜!!
マスターの叫びは太融寺の深夜の街に響き渡るのでした。
当店のBGMは
当店のBGMは以前は有線を使っていた。
しかし、沖縄チャンネルは一つしかなく何ヶ月も何ヶ月も同じ曲順で延々と何十曲かを
リピートしているのでさすがに代わり映えがない。
去年の夏にPCが壊れたのを機に新しいPCに自分の持っているCDの中から好きな曲を
全部ハードディスクに落とし、PCとコンポのアンプを繋いでPC上で百数十曲をランダムで
流すようにしている。
そうすると、間違いなく自分の好きな曲が流れるし、曲順も毎回違うので飽きも来ない。
有線との契約も切ってお金も掛からない。我ながらナイスアイデアと自画自賛だった。
最近まではね。。。
最近、ちょっとした事故が起こってしました。
とあるお客様A様
開店以来のお付き合いだが、多趣味な方で。。。
御自分でもホームページをいくつもお持ちだ。
自分のホームページを教えるというので、その時お客様も割と入ってきていて店主の手が
空いていなかったので、勝手にPCを触ってブックマークに入れておいてください
と御願いした。
まさか、その後、店内のBGMがその方の唄声になるとは知らずに。。。
ブックマーク
徹夜明けの朝食は
徹夜で飲んでいると、思考能力も低下し、アルコールによる酔いも加わって
思いもよらぬ面白い事を言ったり、聞いたりする。
特に深夜の時間帯には箸が転んでも笑えてくる乙女のような
時間帯が存在する。先日もご来店頂いたお客さんと店のが終わってから
近くのBARで夜通し遊んでいた。
それはもう、楽しい夜で歌え踊れの大騒ぎ。
店を後にした午前6時、一緒に飲んでいたOさんが
「よし!うどんを食いに行こう!」と提案。こんな朝からうどん屋さんが
開いて居るんだろうかと歩いていると
|||(* ̄ロ ̄)・・・開いていた!!
総勢6人で店に入ると、今の時間帯はモーニングと朝定食の2つしか
できないとのこと。うどん屋なのにうどんは食えないのである。
まぁいいかということで、注文する。
4人は朝定食、つまり和食の朝飯です。
魚の干物にご飯味噌汁、卵、納豆、漬物という内容
イメージ的には↓こんな感じです

ぼくはモーニングの方を頼んだ。
内容はパン、サラダ、果物、ゆで卵といった、いわゆる
洋食の朝ご飯。
徹夜で遊んだ朦朧とする頭で皆が口数も少なくご飯を食べる。
一通り落ち着いた所でおもむろに店主の隣に座っていたOさん
が店主のモーニングセットをみてこう言った。
「マスターは朝からフランス料理ですか?いいですねぇ。」
|||(* ̄ロ ̄)ふ、フランス料理?!
↓こ、これがですか?

酔いも残っていたのでなんとも爆笑してしまいました.
Oさん、あの夜はお疲れ様でした(^◇^)ノ
流氷の天使.
当店にはやはりダイバーのお客様が多い。で、たまたま隣り合わせにダイバーのお客様同士が
座ったりすると、知らないもの同士で話しが弾んだりするのだ。
今回はそんなダイバー達の大ボケ話
ダイバーの集まりに花が咲いているある日、常連のHiroさんがやってきた。
ある女性ダイバーAさん
「私は地形派なんですよぉ」
ダイバーには潜る目的や趣向がわりとあって大きな魚を見ることが楽しみなワイド派
小さい魚を観察するのが好きなマクロ派、そしてダイナミックな地形が好きな地形派等
がある。
彼女はその地形派なのだという。
するとhiroさんが「どこそこはいい感じですよ」とか話しが盛りあがるのだ
そして、思い出したかのようにHiroさんが進言する
「じゃあ、流氷ダイビングが良いですよ」
「ええー!寒いのキライなんですよぉ」
「でも地形はすごいですよ。それに流氷の天使も居るし」
そう、流氷ダイビングを楽しむ人の多くは流氷の天使を見に行く人も多いのだ
流氷の天使。それは貝殻を持たない貝の一種で体長わずか1cmほどの生物だ
透き通った白い体に羽のようにパタパタとヒレ?を動かして泳ぐ姿から
流氷の天使と呼ばれているのだ
学名からこの生き物の名前は「クリオネ」と呼ばれている
「流氷の天使?ああ!知ってる!!あの可愛いやつね!」
膝を叩いたAさん
「えっと、名前は。。。確か。。。」
・
・
・
・
・
「ウクレレ!!」
|||(* ̄ロ ̄)ガーン
顔を見合わせた店主とHiroさん。。。唄うしかないでしょう
「あ〜〜〜〜ぁやんなっちゃったぁ〜♪あ〜〜〜んあ〜〜〜ん驚いた♪」

そのあと・・・
「あれ?違った?あれ?あれ?あ、オカリナか!
」
と追加のボケも忘れないAさんなのでした。
新人バイト入店!よろしく.
最近、新しいバイトが入った。女のコと男のが入店した。
柿ちゃん(女のコ)とたけちゃん(男のコ)だ。
よろしくお願いします。
しかし2人とも沖縄の事をあまりしらないので最初から判らんことだらけで戸惑っているようだ。
島根県育ちの柿ちゃんはお客さんに「泡盛!」と注文されて
「あ、青森。。。?島根なんですけど。。。」
と絶句しているし
タケちゃんはというとオリオンビールを注文されて、
一生懸命書いてきたオーダー票を見ると。。。
「お彼岸ビール」
と書いてある。。。
いくらなんでもお彼岸ビールはないやろう^^;
最近ネタが無く、このコーナーの更新もおぼつかないのだが、お客さんが面白い話をしてくれたので載せる事にした。
つい先日行われた沖縄サミットでのフィクションのエピソード話である。なにかと失言の多い森総理。外国の首相、大統領を迎えて失礼があってはいけないと、外務省のお役人から一番簡単な挨拶を教わる事にした。
「いいですか、総理。二つの簡単な挨拶だけ覚えておいてください。後の細かい事は僕たちが通訳しますから。」
「2つだな。よし、わかったわかった。」と森総理
「まず、“How are you?”と挨拶します。すると向こうは必ず“Fine thank you.and you?”と返してきますので“Me
too”と応えてください。簡単でしょ。」
「うむ。How
are you”と“Me
too”だな。わかった、わかった」
かくして、アメリカ大統領ビル・クリントン氏が沖縄に到着したその日、森首相は早速コミュニケーションを図るべく、大勢居る各国首相達の中からクリントン大統領に近寄るとにわか英語で挨拶を始めた。。。
森総理「Who are you?(アンタ誰?)」
またまた間違えてしまった森総理
驚いたのは大統領。天下のアメリカ合衆国大統領にアンタ誰?とは。いくらなんでも、これはジョークに違いないと考えた。森という男は失言ばっかりと酷評されているが、なかなかどうしてユーモアのセンスがあるじゃないか。
そこで大統領はすかさず機転の利いたジョークで切り返す。
「I'm a man who have ever made love
whth Hillary Clinton
(俺はあのヒラリー・クリントンと寝た事がある男だよ)」
ところが間違いに全く気が付いていない森総理。間髪入れずに教えられたままの言葉を今度は正確に言ってしまうのだった。
「Me too(俺もだよ)」
天然ボケについて
漫才のメッカ関西ではボケとツッコミという言葉は非常に馴染みが深い。ボケが有るからツッコミが入る。ボケこそが笑いの指令塔であると常々思っている。しかし、このボケというのは案外難しいものでボケてても聞いている人に分からなければ意味がないし、分かりすぎるほど単純な物も面白くない。ボケている途中で自分で笑ってしまったりしたらせっかくのボケが台無しである。本当に分かっていないようにボケ、ツッコミやすい間を提供する事、これは中々思い通りにいかない物である。
しかし世の中には事無げにこれを平然とやってのける人が存在する。その人達こそ天然ボケである。
昨日もランチで来られた女性の天然具合は素晴らしかった。旅行の話題から今年はシドニー五輪を観にオーストラリアに行きたいという話になった時
「でも、もう人気のある競技はチケットが取れないらしいですよ」
とおっしゃる。
「あー、そーですか。じゃぁサッカーとかはもう無理なんでしょうね。」
と返すと
「多分もうもっとマイナーな競技でないと取れないらしいですよ。」
「マイナーって?」
「例えばカーリングとか。」
「か、かーりんぐ??って冬季五輪やないか!!」
土曜日のダイバーの団体様の中にも素晴らしい素質の持ち主がいらっしゃった。その方は注文時から様々なボケを連発した。メニューを見て
「このバナナクラブorマイヤーズっていうの下さい。」
「え?」
「あ、え?あ、間違えたハバナクラブorマイヤーズください。」
「は、はい。で、どちらがよろしいですか?」
「え?どちらって?」
二重のボケである。
更に
「このあいだ、やっとインターネットできるようにしてんけど、プロダイバーどこにするか迷ったわ。結局IIDのやってる....」
常に2つ以上のツッコミどころを用意する辺り天賦の才を感じる。
凡人には羨ましいかぎりだ。
沖縄のビール
今回は一発ギャグである。
ある女性のグループがいらした時、飲み物の注文を取りに行った時のお話。当店は水中写真が飾ってあったり、サンシンと呼ばれる沖縄三味線を置いていたり、カウンターには泡盛のキープ瓶がヅラヅラと並べているので、当然沖縄のビール「オリオンビール」も有る筈だと察知したお客様が注文の時に
「えーっと沖縄のビールで、あのー、えーっと...」
「ライオンビール下さい!」
「
ら、ライオンビールですか....」
謙遜とは何ぞや
日本では謙遜という美学がある。他人に褒められたりした時に「いえいえ、そんな事はございません。滅相もない。」と自分を下げることで他人を立てる事だが、酒の席では間違えて自分ではなく他人を謙遜してしまった人が居る。
よく来店してくれるグループの中に有名国立大学の教鞭を執っている方が居る。何かの話の流れで収入のことをその先生に僕が質問をした。「○○大学の先生ともなると、ようけ(沢山)貰うてはるんでしょう。」
すると間髪入れず、当の先生ではなく横に座っていたM君が
「いやいや、それほどでもないですよ。ゆーても国立ですから。」
「い?!」一同が凍り付く。
そ、それはゴッツイ答えが返って来たのう。そう思っていると先生がさすが学者様という冷静な口調で切り返した。
「いや、それは僕が言うならいいんですけど、他の人に言われることじゃないなぁ。」
ごもっともである。
それに似たような話がもう一つ有る。
当店もようやくチョコチョコと雑誌の取材が入るようになってきた。その一つ、関西では結構有名な雑誌「MEETS」の取材を受けた時の話である。ライターとカメラマンの方が来て取材をして頂いた数日後MEETS編集部の方から原稿が上がったのでつづりの誤字や価格の間違いその他の確認の電話が有った。
「えー店名は“スパイスハーブアイランド”で間違い有りませんか?」
「はいはい」
「つづりはSPICEHERBISLANDでよろしいでしょうか。」
「はいはい」
「えーじゃぁゴーヤチャンプルー780円で…」
「はいはい」
「住所は大阪市北区…」
「へいへい」
「ご主人のお名前はモリハラ様、漢字は盛岡の盛に原っぱの原で」
「ほいほい」
「えー、奥様は祐子様でOKですね。」
「ふんふん」
「祐子さんは括弧して美人と入っていますが間違いございませんか?」
「え?!えーー、はぁ、まぁ。」
「じゃぁ、これでよろしいですね。」
「はぁ。。。。」
電話を切って思ったのだがこれは僕が言うことなのだろうか?
いや、そんなことないです。と答えるのも何だか変だし。そんな答えに困るような確認はしないで欲しいもんである。
怪しい立地
当店の立地は実は非常に説明するのに難しい。その上、なかなかに怪しい場所にも位置している。当店自体は歓楽街のド真ん中という訳ではないが、少し歩けば風俗店が軒を連ねており、ラブホテルも点在している。会社時代の後輩が夜遅くに来てくれたと思ったら、なんか番号札を持っている。風俗店の待ち時間の暇つぶしだと言う。
ばか野郎!待合室ちゃうっちゅーねん!!まーえーけど。
また何故かラブホテルの前には妙に背の高い骨格の良い美女(おそらくはご商売の人)が突っ立っていたりしている。店が暇な時にはブラブラと散歩に出たりするのだが、このあいだ散歩の途中、その美女とすれ違った時、独り言の声でその人が男だという事が判明した。どれくらい怪しい場所かは容易に想像が付くかもしれない。
この場所を初めて訪れるお客様には出来るだけ分かりやすく説明したいので、「お初天神商店街を抜けて、何百m行って右に曲がって...」となるのだが、大阪のキタとはいえ、少し外れているこの場所をあまり土地カンのない人に説明するのは至難の技である。
ある人はお初天神商店街と日本一長い天神橋筋商店街を間違えてトンでもない遠くに行ってしまって涙声で電話が掛かってくる人も居た。更にこのインターネット上では店主は自らを「モリハラ食堂」と名乗っている為、店名がモリハラ食堂だと思っていて104で聞く人も居るようだ。もちろん、NTTには「SpiceHerbIsland」で登録しているので番号が出てくる訳はない。そこまでひどくなくとも近くまで来てるのに、分からなくて結局、怪しいコーナーをグルグルと回って涙ながらに辿り着く人も少なくない。
男性はそれでも特に問題はないのだが、女性はやはりこの妖しいコーナーはお気に召されない様だ。
ある夜、予約の方を待っていたのだが、時間になってもなかなか来店されない。もしかして忘れているのかなと思っていた時にようやく女性二人が来店された。聞くと、このHPを見て来てくれたお客様なのだが、HPの場所案内をプリントアウトして店を探しまくっていたようである。場所の案内図には僕は分かりやすい様にといろいろとビルや銀行、タバコ屋などの目印を記している。近くで分かりやすい目印として大きな看板を掲げているラブホテルを記した場所もある。しかし、案内図にラブホテルと明記するのも気が引けたので敢えて「オレンジチップス」というラブホテルの名前だけを書いておいた。
何も知らないその女性二人は怪しいコーナーをグルグル回った上で地図上のこの「オレンジチップス」をラブホテルとは知らず探す事にしたようだ。さんざん迷った挙げ句にようやく「オレンジチップス」を見つけた時にはよほど嬉しかったのだろう「きゃ〜〜!有った〜!オレンジチップス〜!!」と声を上げて抱き合って喜んだに違いない(想像)。
うら若き美しい女性二人がラブホテルを見つけて手に手を取って大はしゃぎしている様子は、ニューハーフの娼婦さんすら珍しくないこのコーナーでは人々の目にどう映ったのだろうか。きっと言われなき奇異の視線を受けた事だろう。
来店早々「この店場所がわかりにくいです!」とお叱りを受けるのもいた仕方ない。本当に申し訳有りませんでした。
ランチタイムの悲劇
まずは、うちのバイトの女の子、お客様共に気まずい空気に悩んだこのエピソードから。
当店ではランチタイムのメニューは一日2品と決めている。お客様には入店頂いて、席に着いて頂いた段階でその2品の内どちらにするかを決めて頂くため、うちのバイトちゃんが席までお伺いに行く。
お伺いしたメニューは即座に大声でオープンキッチンの厨房に居る僕の所まで伝えられる。別に大声でなくても十分聞こえる小さい店なのだがその時のバイトちゃんのHさんは普段から元気な女性で良く通る素晴らしい声をしていていつも元気よく厨房にメニューを伝えてくれる。
ただ便宜上かなり端折った言い方になるのは何処の店でも同じ事なのだがそこに問題が有った。
Aランチ、Bランチという言い方を始めはしていたのだが、両方日替わりで、しかも、その日のメニューは前日の仕入れ時に行った市場で決まるという、なんとも行き当たりばったりな店なものであり、しかも店主の頭が相当弱い為、作っている内にどっちがAでどっちがBだかわからなくなってくるというトラブルに見舞われた。そこでバイトのHさんにはメニューのメインのおかずで伝えてくれる様にお願いした。
例えば
和牛ハラミ焼き肉ランチと若鶏のハーブ焼ランチの2品なら
「焼き肉ワン、鶏ツーでーす」
という具合に伝えてくれる。
とある昼下がり、その事件は起こってしまった。昼食時に近所のサラリーマンさんやOLさんがぼちぼち店にお越しくださる。いつものようにHさんの快活な声がこだまする店内に、ひときわ目を引く巨漢の2人組がテーブルに着いた。
Hさんはいつもと変わりなくお冷やを持ってテーブルにメニューを聞きに行く。
「今日のランチはトンカツのドミグラスソースかフィッシュフライランチですが、どちらにされます?」
「んーー、トンカツ。」
「僕も」
「食後にコーヒーか紅茶が付きますけどどちらになさいます?」
「んーーー、コーヒー」
「僕も」
こういうやりとりは混雑する時間帯でなければ厨房内でもだいたい聞き取れるもので、その時も僕の中で
あ、トンカツ2人前だな、という確信の中、Hさんの「トンカツ、ツーでーす。」というオーダーを背中で聞こうとキッチンへ振り返り、トンカツを揚げに掛かったその時、Hさんの良く通る声は店中に聞こえるトーンで信じられない言葉となって店内を駆け巡った。
「お二人とも豚でーす」
PATシステムの恐怖
うちのお客さんで先だってPATシステムに入った人が居る。前々からずっと仲良くさせて頂いているのだが、彼がPATシステムに入ったことによって週末は今迄より更にお世話になる機会が増えた。
PATシステムとはJRA(日本競馬競技会)が場外馬券場へ行かなくとも自宅からパソコンやファミコンなどを使って馬券が買えるネットワークシステムのことなのだ。
北区に住んでいる僕としてはチャリンコで15分もこげば梅田のWINS(場外馬券場)に行くことが出来るのだが、G1レース(競馬界の最高ランクのレース)などの時には満員の近鉄電車も真っ青の混み具合で嫌になる。電話一本で馬券を買ってくれる彼には本当に感謝したい。
そんなPATに入りたてのころのある日、その彼がラブラブの彼女を連れて店に飲みに来た。いつも仲のいいこのカップルはなかなかの美男美女で二人で飲んでいる姿も様になる。楽しそうに飲んでいるので邪魔はしない様に特に二人の会話に入ったりはしていなかった。しばらくして彼女がトイレに立った時に、彼にいつものPATのお世話になっている御礼と競馬談義を持ち掛けた。
彼も僕も競馬好きなので、すぐに話は盛り上がり、笑い声も上がる。談笑している所に彼女がトイレからご帰還だ。
面識のある僕に彼女は眼で「何の話で盛り上がってるの?」という顔をしてみせた。すばやくその意図を読み取った僕は何の躊躇もなく
「いや、PATはいってるねんて。」
と一言だけ答えた。競馬好きでない娘にはなんの事やら分からなかったに違いないが、話の流れでついPATという専門用語が口を衝いて出てしまった。
彼女は席に着くなり、彼にグーでパンチを食らわせた。
どうやら彼女には僕の一言が疑問形に聞こえたらしい。何の罪もない彼は僕の一言の為にパンチを浴び、何の罪もない彼女は僕の一言の為にパットが入っていることを白状してしまった。
申し訳ないm(_ _)m
タコライスの誤解
この話はオモロイというよりは「ホホー」と納得させられた話である。当店の人気メニューにタコライスなるものが有る。これは沖縄県のコザ市のあるレストランが馴染みの米軍兵のお客さんに喜んでもらおうと考え出したメニューで、あまりのマッチングに急速に沖縄全土に広がったニューウェーブな沖縄料理である。
お皿に盛ったご飯の上にメキシコ風に味付けしたミンチ肉、レタスの千切り、トマト、チーズなどをあしらったもので、要するにメキシカンタコスとご飯の融合である。
このタコライス、沖縄では結構有名なものでコンビにでもレトルトのカレーが置いている感覚でレトルトのタコライスの素が有るほどである。
しかし、内地(沖縄以外)ではそれほど名は知られておらず、たいていの人は蛸が入った炊き込み御飯だと勘違いする。だからわざわざメニューに当店では「蛸は入っていません」と明記している。
それでも尚、この但し書きを読まずに注文をし
「なんや?蛸入ってへんやんけ!」
と落胆されるお客様も少なからず居るのである。
何とも困ったネーミングだと僕も以前から思っていたところ、ある日のお客様がこの事について話しているのが聞こえて来た。
このお客様はタコライスの存在を知って居て、「蛸は入っていません」の但し書きを見てこのネーミングについてやはり、僕と同じ感覚を持ったようだ。
「蛸は入ってませんて書いてあるで。タコライスやから、蛸が入ってると勘違いする人が居るんやろうなぁ」
「知らんかったらそうやろうなぁ。いっそ分かりやすい様に『タコスライス』にしてもうたらええねん。」
これについては僕も以前からそうすべきかと考えていた所だった。
が、次の一言でこのままのネーミングで行こうと心に決めた。
「アホやなぁ。そんな事したら蛸のスライスが来ると思うで!」
注文は鞄の中からやってくる
一体全体何処へ行ってしまうのだろうという物が多い。
そんなに割った記憶が無いグラスがいつのまにか少なくなっている。フォークもナイフも開店時より数が減っているのは明らかだ。メニューもしかりである。多分どこかにまぎれているのだったり、知らない内に壊れているんだろう。まぁ、それほど気にもしていないのだが、ある日よく贔屓にしてもらっている常連のNさんからこんな電子メールを頂いた。
**********************
こんにちは、Nです。
先日はおかげさまで楽しいひとときを過ごせました。
ところで、昨日帰って、かばんの中を整理して
いるとなんと、お店のメニューが入っていることに気がつきました。
いつのまにか、持って帰っていたようです。
大変申し訳有りませんでした。
早々にお邪魔してお返ししたいのですが、スケジュールが
入っており、次週後半になってしまいそうです。
少しお待ち頂けますよう、宜しくお願い申し上げます。
********************
帰り際にご自身の書類なんかと一緒にうちのメニューもせっせと
鞄に詰めている姿を想像すると思わず吹き出してしまった。
すぐさま、急がなくても結構ですという旨の返事を書いて送信した。
約束通りNさんは後日店に来てくれた。ワイフにはメニューをNさんが間違えて持って帰ってしまった事を話したつもりだったが、彼女は聞いてなかったらしく、Nさんの席に注文を取りに行ったその時、おもむろに鞄の中から当店のメニューを取り出し注文するNさんを彼女は「すごい!Nさんってうちのマイメニュー持ってるで」と純粋に驚いたそうである。
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